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2012
0103
Tue
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【 風早くんの恋人 】番外編 ~ふたりのそれから~



風早くんの恋人シリーズの番外編です。


このお話は、君に届けクラスタ仲間のしょこらさんからリクエストを頂いて書いたお話です(´∇`*)

しょこらさん、素敵なリクエストありがとうございました!

こちらのお話はしょこらさんにプレゼントさせていただきますので、
コピペして煮るなり焼くなりお好きなようになさってください~(*´ε`*)ノシ



ではでは、本編は追記からどぞー。













爽子がミニマム化するという奇妙な現象から、ようやく元の日常が戻ってきた翌日。


爽子は久しぶりに学校に登校し、2年D組の扉を開けた。


「…お、おはよう~~~」

爽子が教室に入ると、すでに登校していた千鶴とあやねが、驚いた顔でこちらに駆け寄ってきた。


「…爽子!元の姿に戻ったんだ!」

「いつの間に戻ったの?何はともあれ、無事に戻れてよかったわね」


千鶴とあやねが、ホッとしたようにニッコリと爽子に笑いかけると、爽子は「心配かけてごめんね。もう大丈夫だよ!」と小さく肩をすくめた。


「おっはよ!……あ、黒沼!おはよー!」


風早が相変わらずの爽やかな笑顔で登校してきて、爽子の姿を見つけると、久しぶりに見た元の姿をした爽子に嬉しそうに声を掛けた。


「おはよう、風早くん!…今回は色々とお世話になっちゃって…!ありがとうございました…!」


「いえいえ。昨日、家に帰ってから、お父さんやお母さんになんか言われなかった?二人とも心配してたでしょ」


「う、うん…。すっごく心配かけちゃったみたいで…。お父さんが泣きながら抱きしめてくれたよ…。何日もあやねちゃんの家に泊まらせてもらったことになってたから、あやねちゃんの親御さんに挨拶しなきゃって、お母さんが羊羮を用意したりして…」


「…あら、そんな気を遣ってくれなくても大丈夫よ。爽子が風早ん家に寝泊まりしてた間も、爽子のご両親にはちゃんと電話でフォローしといたから、特に怪しまれなかったし。お母さまに、お気になさらず、って伝えておいて」


「そ、そっか…あやねちゃん、ちゃんとお父さんとお母さんにフォローしておいてくれたんだね…!ありがとう…!お母さんには、そう伝えておくね!」




「……おはよー。…おっ!貞子ちゃんじゃーん!なになに、元の姿に戻れたの?よかったね~!」


へらっとした笑顔で登校してきた健人が、元の姿に戻っている爽子に気付いて駆け寄ってきた。


「無事に戻れてよかったねぇ~。なに、どうやって元に戻ったの?」


「屋台のおじさんから、身体のサイズが大きくなるフォーチュンクッキーを、海外から取り寄せてもらったんだよ。タイムリミットまでギリギリだったんだけど、なんとか間に合ってそのクッキーを食べたら、元に戻ったんだ」


爽子の代わりに風早が健人の問いに答えた。
フォーチュンクッキーを口移しで食べさせたことや、風早が流した涙と唾液を口に含んだことで、もう少しで命の灯火が消えそうになっていた爽子が、ようやく目を覚ましたことについては話さなかった。

何よりも大切で愛しく想っている爽子が死んでしまう、と絶望して、思わず大粒の涙をボロボロ流してしまった己の醜態を知られたくなかったのだ。



「…まあでも、小っちゃい貞子ちゃんもそれはそれで可愛いかったよね~。ハムスターみたいに小動物っぽくてさ。また貞子ちゃんが小っちゃくなっちゃったら、俺の部屋で飼ってあげるからねー?」


「オイコラふっざけんな三浦!黒沼を飼うのは彼氏の特権なの!一緒のベッドで寝るのも、勉強机の引き出しでお風呂に入れてあげるのも、ぜんぶ彼氏特権なんだよ!誰がお前なんかに、可愛い可愛い俺の黒沼を渡すかっつーのっ!!」


「……なんでも彼氏特権って言っとけば許されると思うなよ。…てゆーか、非常事態とはいえ、小さい爽子にあんた何やってくれちゃってんのよ。…一緒のベッド?引き出しでお風呂?……うちの爽子はねぇ、まだ嫁入り前なのよ!勝手な真似されたら困るのよ!」


あやねがプリプリと怒りながら、おろおろと困惑している爽子をぎゅうっと抱き寄せると、大人しくあやねの腕に収まっている爽子の頭を、よしよしと優しく撫でた。



「…あっ矢野!やめろよ!俺の黒沼にベタベタ触んな!」


「誰があんたの爽子よ!あんたばっかり独り占めしてズルいのよ!たまにはあたし達にも爽子を譲りなさいよねー!」


「矢野ちんの言うとーり!よし、爽子!今日の放課後は龍んちのラーメン食べながらガールズトークだー!」


「…が、がーるずとーく…!!う、嬉しいなぁ…!」


あやね側に味方した千鶴が声高に宣言すると、爽子は幸せそうに瞳をキラキラさせて微笑んだ。



「えーーっ!だめだめ!放課後は俺と一緒に帰るの!…なっ?黒沼!」


「…えっ、えっ、あの…っ」


「うっさいわねー。そんなに爽子と一緒にいたいなら、あんたもラーメン食べに来ればいいでしょ。…ま、ガールズトークの輪には入れてあげないけどね~」


「……ぐっ……!…ちくしょー……」


「わはははは!風早は龍の部屋で寂しくゲームでもしてれば~?」


あやねと千鶴の高笑いする様子をブスッと膨れっ面で睨み付け、不満そうにしていた風早は、おもむろにあやねに抱きしめられたままだった爽子の腕を強引に引っ張った。


「…わぁ…っ!か、風早くん…!?」


「……だめっ!黒沼は、俺の彼女なの!俺が独り占めすんの!」


「……ひ、ひとりじめ……っ!」



力強く風早に引き寄せられて、そのまま風早の両腕にギューーッと抱きしめられた爽子は、「独り占め」という言葉が琴線に触れたらしく、ポッと頬を桃色に染めて恥ずかしそうに俯いた。




「……ね?…黒沼は、俺と一緒にいたいよね?」




風早に迷える仔犬みたいな潤んだ瞳で見つめられて、爽子は思わずコクン、と頷いてしまったのだった。








* * * * *







「……久しぶりだよな。黒沼とこうやって、並んで手を繋いで帰るの」


「……ふふ。そうだね、小っちゃくなってしまってからは、風早くんのブレザーのポケットに入れてもらって登下校してたもんね…」


風早と爽子は、仲良く手を繋ぎ、学校からの帰り道を二人並んで歩いていく。




「…嬉しいよ。また、こうやって黒沼と手を繋げて…」


「…うん、私も。やっぱり、大きい姿がいいね。小っちゃいままだったら、こうして手を繋いで歩くこともできなかったもの」



くすくす、と爽子が笑いながら、繋いだ手を肩の高さまで上げてみせた。



「……手を繋ぐのもだけど……、こういうことも、小っちゃい姿だったら出来ないもんな」



ふいに風早が立ち止まり、爽子の肩を引き寄せると、薄紅色の爽子の柔らかい唇に、そっと口付けを落とした。



優しく触れるだけの、甘い甘いキス。


ちゅっ、ちゅっ、と何度か音を立てて触れ合わせ、その心地好さに、二人はしばらく夢見心地な気分で、甘く幸せな世界に酔いしれていた。




「……ん、……ふふ。やっぱり、この姿のままでいるのが一番、だね……」



唇を離した爽子が、上目遣いで風早を見上げると、そっと静かに色付いた唇をふわり、と風早の頬に寄せた。



ちゅっ、と小さく音を立てて離れた唇をきゅっと結ぶと、爽子はいたずらっ子のように笑ってみせた。



「小っちゃい姿になってしまったら……こういうことも、できなくなってしまうもの」














*おわり*
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