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2011
1127
Sun
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【 トピア 】



なんか急に創作意欲が湧いてきたので、勢いに任せて書いてみる!

大学生の風爽のおはなしです。

そういや大学生風爽ってうちではあんまり書いてないんですよね。
なぜか新婚が多い。あとパラレルものとか。



タイトルは、「ユートピア」からの造語です。




本編は追記から。





大学生になってから一人暮らしをはじめた翔太くんのアパートの部屋に、週末になると泊まりに来るのは、すっかり私の習慣になっていた。

大学生になってからはお互い忙しくて、週末にしか会えない。

だから、毎週末には会えない時間を埋めるように一緒の時間を過ごす。

翔太くんの好きなものばかりの晩ごはんを作って、一緒に食べる。
「爽子の作るものはなんでも旨いけど、やっぱりハンバーグが一番旨い!」ってにっこり笑ってくれる翔太くんの笑顔が、私も一番だいすきなの。

ご飯を食べ終わったら、近くのレンタルビデオショップで借りてきた話題の映画のDVDを観たりして、それから…。

それから…、翔太くんの匂いがするベッドの中で、肌を合わせたり、たくさんキスをしたり。
激しく求め合ったあとは、くすくすと笑い合いながらまどろんだり…。

そんな風に一緒に過ごす時間が、なによりも大切で、幸せだなぁって、いつも思うの。





翔太くんと一緒にお風呂に入るのは初めてじゃない。

ほんの数回しかないけれど、やっぱりまだ慣れないな。

薄暗い部屋で僅かな月明かりが射し込むベッドに二人寝転んで、肌を合わせているときとは全然違う。

こんなに明るい所でお互いの肌をさらけ出すのは、やっぱりまだ気恥ずかしいなぁって思うの。



「……しょ、翔太くん。わたし自分でやるから……あの、」

「ん、いーの。俺がやりたいの。いーからここ座って?」


バスタブの縁に腰掛けた翔太くんは、機嫌が良さそうに鼻歌を歌いながら、私を膝の上に無理やり座らせた。


「いっかい、爽子の髪洗ってみたかったんだ」


翔太くんと同じ香りのシャンプーを手のひらにつけて、湿った私の髪にわしゃわしゃと絡ませていく。


「おかゆいところはございませんかー?」

「………だ、だいじょうぶです……」


翔太くんはとっても楽しそうに私の髪全体に優しい手つきでシャンプーを絡ませ、ついでに頭皮マッサージなんかもしてくれて、最後にシャワーヘッドから流れる温かいお湯でシャンプーの泡を流してくれた。


「身体も洗うよね?ついでに俺がやったげようか、」

「いいいいいえ!もうあの!じゅうぶんです!すこぶる満足なんで…!」


今にもボディーソープを泡立てて私の身体を洗い出しかねない翔太くんに、必死で抵抗してなんとかその場をやり過ごした。


翔太くんはすごくガッカリした顔で、「ちぇー。爽子のけちっ」とほっぺたを膨らませて、すごすごと湯船に肩まで浸かっている。


……ご、ごめんね……。


だって、すごくすごく恥ずかしいんだもの……。



それから、自分で身体を洗い、ボディーソープの泡を洗い流して、翔太くんと一緒に湯船に浸かった。

のぼせてしまわない程度にゆっくり身体を温めてから、浴室を出てお互いの肌に滴る水滴をバスタオルで拭ってゆく。


「…ごめん。今日はちょっと…暴走しすぎたよな」


翔太くんが私の胸元の赤い跡を指先で撫でて、ちょっと申し訳なさそうに言った。


「……痛かった?」


しょんぼりと叱られた子犬みたいな瞳で見つめてくるから、正直に答える気を無くしてしまう。

ほんとは、まだ下腹部の奥がじんじんと痺れたみたいに少し痛むけれど、なんでもないみたいににっこり笑った。


「ううん。だいじょうぶ」
「…爽子とゆっくり会えたの、久しぶりだから。我慢できなかった」

「…うん。わたしも、一緒だよ。もっともっと翔太くんに触れたいなって、いつも思ってるよ」


そう言うと、翔太くんは嬉しそうに照れ笑いして、そっとキスをしてくれた。

ちゅ、ちゅ、と何度も軽く触れるだけのキスをしばらく繰り返していたら、肌寒さにお互い同じタイミングでくしゃみをしてしまって、可笑しくて二人で笑い合った。





「あ、爽子、ドライヤーするの?」



翔太くんの部屋に泊まりに来たときはいつも着ている、翔太くんのパジャマを着た私は、ぶかぶかのパジャマの袖を捲って、持参したドライヤーを取り出した。


「う、うん。そうだけど…」

「俺にやらして!いっかいやってみたかったんだ!」


あんまりキラキラした瞳で懇願されてしまったので、断り切れずにコンセントに差し込んだドライヤーを翔太くんに手渡した。


「爽子の髪はいっつもサラサラだよなぁ。いつも念入りにドライヤーしてるの?」

「あ、うん。湿ったまま寝ちゃうと絡まってしまうので」


ドライヤーの生温かい風が、湿った私の髪を撫でてゆく。
時折、翔太くんの指先が髪を根元から掬い上げて、しっかり温風を吹き掛けてくれる。


「俺、爽子の髪、好きだよ」


翔太くんの指先が頭皮に優しく触れる心地好さに、思わずウトウトしていたら、肩越しにぽつりと囁く声がした。


「こんなふうに俺んちに泊まってくれたときは、俺と同じシャンプーの香りがするからさ、」


「それだけで、なんかすげー幸せな気分になるんだ」



ふわふわと暖かなまどろみの中で、翔太くんの声が遠くで聞こえた。



…爽子、爽子。


ちゃんとベッドで寝なきゃだめだよ、風邪引いちゃうよ。


…爽子、爽子ー?



……もう、しょうがないなあ。





くすり、と苦笑いする気配がして、翔太くんが私の身体をゆっくり抱え上げてくれる。


本当は寝たふりをしていたのだけれど、翔太くんの腕の中があんまり暖かくて心地好いから、私はとうとう瞼を開けることができなかった。

ベッドに優しく寝かされて、翔太くんはそっと腕枕して私の頭を抱き寄せてくれる。


ふわり、と香ってきた翔太くんの髪の香り。


……今夜だけは、私と同じ香り。








おわり


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